2009年11月27日金曜日

柏オープンキャンパス'09











10月30日(金),31日(土)に東京大学柏キャンパス一般公開が行われました。
杉田研究室では,一段式軽ガス銃を用いた衝突実験のデモンストレーションを行いました。
敷き詰めたガラスビーズに秒速300m以上の弾丸が衝突し、吹き飛ばされたビーズでカーテンが作られると、毎回のように歓声が上がりました。
隕石の衝突はクレーターを形成する他、月の形成や恐竜絶滅とも関連していると考えられており、興味を持って熱心に質問してくださるお客さんが多かったことが印象的でした。


31日の一般公開終了後には、柏の葉キャンパス駅前のアーバンデザインセンター(UDCK)でサイエンスカフェが開かれました。
「自作望遠鏡でガリレオの感動を!」と題したコーナーを羽村が担当し、訪れた方々と望遠鏡を作成して望遠鏡の仕組みなどを解説しました。


衝突実験の動画

2009年8月12日水曜日

Observe Comets at Subaru Telescope

8月2日、岡村さんと自分(洪)が彗星の観測を行いに、ハワイ島のマウナケア山にある、すばる望遠鏡に行ってきました。この観測は大坪貴文さん(JAXA/ISAS)が率いており、京都産業大学から新中善晴くんも参加しました。
彗星は原始太陽系星雲を構成していた微惑星の生き残りだと考えられており、彗星を観測することで過去の原始太陽系円盤の環境と太陽系形成の過程を知ることができます。しかし残念ながら観測日に雲が出てしまい、データを取ることはできませんでした。
最終日にはヒロ市内にあるすばるオフィスの見学と、ハワイ火山国立公園の観光を行いました。

On 2nd August, Ms.Okamura and I went to the Subaru Telescope of National Astronomical Observatory of Japan at the Mauna Kea in Hawaii island to observe comets. This observation was led by Dr.Takafumi Otsubo(JAXA/ISAS) and Mr.Yoshiharu Shin'naka(Kyoto Sangyo Univ.) also joined in.
Comets are believed to be remnants of planetesimals and frozen reservoirs of the early solar nebula and observation of the properties of comets provides us insight into both the early solar nebula environment and the formation process of planetary system. However cloudy weather prevented us from observing any celestial bodies.
The last day we visited the Hilo Base Facility and Hawaii Volcanoes National Park.


ハレポハク中間宿泊施設

Hale Pohaku







ハレポハクでの食事

Dinner at Hale Pohaku







すばる望遠鏡

Subaru Telescope










すばるの観測室

Observation room of Subaru







観測後に泊まったホテル

The hotel we stayed at after the observation







噴煙を上げているキラウエア火山

Smoking Kilauea volcano

2009年6月29日月曜日

Goldschmidt 2009 @ Davos, Swiss

2009年6月22日‐26日、スイスのダヴォスで、第19回 Goldschmidt 会議 2009 が開催され、不肖、私、関根も参加・発表してきました。




(←ダヴォスに限らず、スイス中、牛はどこにもいる模様)

(U字谷の真ん中に、細く長く町が伸びる。
 両脇の山には、雪も残る→)




Goldschmidt 会議は、宇宙地球化学の父と言われた、V. M. Goldschmidt の名を冠する、国際会議で、世界最大規模の地球惑星化学、宇宙化学の学会です。Goldschmidt の功績の中の一つに、太陽系の元素存在度を決めたということがあります。そして彼は、それぞれの元素を親鉄性、親石性などに分類し、惑星の形成・進化段階で、分類された元素がどのような挙動をし、現在のような惑星の構成要素の成立に至ったのか、の大枠を示しました。


恐るべきことに、70-80年経った今でも、彼の考えは、多くの研究に引き継がれ(途中、たくさんの新しい考え・発見も付け加えられましたが)、この大枠の詳細を明らかにしたり、それを利用して、地球、惑星の進化を考えるといった種類の研究が多くあります。宇宙地球化学の大まかな道筋は、70-80年前に決定したと言ってもいいのかもしれません(よく知りませんが)。


私の発表は、彼の分類した親鉄性元素の、その中のオスミウムの、さらにその中の大陸―海洋間での、酸化還元状態での挙動に関する研究報告であり、彼の植えた大きな木の末端の沢山のつぼみの一つになるのでしょうか。願わくば、70年後に花が咲く、そんな大木のような研究がしたいものです。




(会議の様子、世界中から多くの研究者が集まった)














(←雨のあと、そこらじゅうから道に出現した巨大なナメクジ(10cmくらいもある)
 ナメクジのくせに背中にブツブツとした突起が、わっさり生えている
 (手塚治虫の「火の鳥・未来編」に出てくる、知能をもったナメクジにそっくり)

 記憶にあるだけで、3回踏みつけた
 踏むと黒光する外側部分が、にゅるりととれて、淡黄のクリーミーな中身が顔を見せる)

2009年6月12日金曜日

LIBS-QMS experiment

LIBSを次世代の火星探査機に搭載することを目的とした、LIBS-QMS実験の準備が当研究室の実験室で行われました。この実験によって将来的には、惑星に着陸した探査機がその場で岩石の年代測定を行うことが可能になると期待されています。実験には三浦弥生さん(東大、地震研)、三河内岳さん(東大、地球惑星科学)も参加されました。今日は実験装置類の組み立て、動作確認を行いました。

The arrangement of the LIBS-QMS experiment, with the aim of loading LIBS to a Mars lander in future generation, was carried out in our laboratory on 11th June. Thanks to this experiment, it is expected that a space probe landing a planet will be able to date rocks' age at that point without sample return mission. Dr.Yayoi Miura(Univ. Tokyo/Earthquake Research Institute) and Dr.Takashi Mikouchi(Univ. Tokyo/Earth and Planetary Science) came to join this experiment. We build the equipment and checked its movement today.




2009年6月10日水曜日

Dr.Haruyama(ISAS/JAXA)

4月15日、セミナーの一環として春山純一さん(ISAS/JAXA)をお呼びして講演して頂きました。タイトルは「SELENE搭載地形カメラの観測成果と今後」です。春山さんは日本の月探査衛星かぐや(SELENE)に搭載している地形カメラ(TC)の主任研究者(PI)として活躍されており、杉田先生とは学生時代から親交があります。かぐやの運用には当研究室も関わっています。


We invited Dr.Jun'ichi Haruyama(ISAS/JAXA) as a presenter of our lab's seminar on 15th April. The title is " Observational accomplishments of the SELENE Terrain Camera(TC) and future schedule ". Dr.Haruyama is the principal investigator of the TC and he has good contacts with Dr.Sugita since their school days. Our laboratory also take part in the SELENE operation.




2009年6月3日水曜日

Dr. Olivier Barnouin

5月26日、Olivier Barnouin博士(ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究室主任)が私たちの研究室を訪問しました。LIBSの開発や衝突実験のような、現在進行中の研究プロジェクトについて議論するために来られました。Barnouin博士は2004〜2005年まで東大の助教授をしておられ、その時から研究の協力をしております。

Dr. Olivier Barnouin is a section chief of the Applied Physics Laboratories of Johns Hopkins University. He recently visited our laboratory in Kashiwa campus to discuss about our on-going research projects, such as LIBS development and cratering experiments. Dr. Barnouin was a visiting associate professor in University of Tokyo from 2004 through 2005.  Our research collaboration has continued since.