2009年6月29日月曜日

Goldschmidt 2009 @ Davos, Swiss

2009年6月22日‐26日、スイスのダヴォスで、第19回 Goldschmidt 会議 2009 が開催され、不肖、私、関根も参加・発表してきました。




(←ダヴォスに限らず、スイス中、牛はどこにもいる模様)

(U字谷の真ん中に、細く長く町が伸びる。
 両脇の山には、雪も残る→)




Goldschmidt 会議は、宇宙地球化学の父と言われた、V. M. Goldschmidt の名を冠する、国際会議で、世界最大規模の地球惑星化学、宇宙化学の学会です。Goldschmidt の功績の中の一つに、太陽系の元素存在度を決めたということがあります。そして彼は、それぞれの元素を親鉄性、親石性などに分類し、惑星の形成・進化段階で、分類された元素がどのような挙動をし、現在のような惑星の構成要素の成立に至ったのか、の大枠を示しました。


恐るべきことに、70-80年経った今でも、彼の考えは、多くの研究に引き継がれ(途中、たくさんの新しい考え・発見も付け加えられましたが)、この大枠の詳細を明らかにしたり、それを利用して、地球、惑星の進化を考えるといった種類の研究が多くあります。宇宙地球化学の大まかな道筋は、70-80年前に決定したと言ってもいいのかもしれません(よく知りませんが)。


私の発表は、彼の分類した親鉄性元素の、その中のオスミウムの、さらにその中の大陸―海洋間での、酸化還元状態での挙動に関する研究報告であり、彼の植えた大きな木の末端の沢山のつぼみの一つになるのでしょうか。願わくば、70年後に花が咲く、そんな大木のような研究がしたいものです。




(会議の様子、世界中から多くの研究者が集まった)














(←雨のあと、そこらじゅうから道に出現した巨大なナメクジ(10cmくらいもある)
 ナメクジのくせに背中にブツブツとした突起が、わっさり生えている
 (手塚治虫の「火の鳥・未来編」に出てくる、知能をもったナメクジにそっくり)

 記憶にあるだけで、3回踏みつけた
 踏むと黒光する外側部分が、にゅるりととれて、淡黄のクリーミーな中身が顔を見せる)

2009年6月12日金曜日

LIBS-QMS experiment

LIBSを次世代の火星探査機に搭載することを目的とした、LIBS-QMS実験の準備が当研究室の実験室で行われました。この実験によって将来的には、惑星に着陸した探査機がその場で岩石の年代測定を行うことが可能になると期待されています。実験には三浦弥生さん(東大、地震研)、三河内岳さん(東大、地球惑星科学)も参加されました。今日は実験装置類の組み立て、動作確認を行いました。

The arrangement of the LIBS-QMS experiment, with the aim of loading LIBS to a Mars lander in future generation, was carried out in our laboratory on 11th June. Thanks to this experiment, it is expected that a space probe landing a planet will be able to date rocks' age at that point without sample return mission. Dr.Yayoi Miura(Univ. Tokyo/Earthquake Research Institute) and Dr.Takashi Mikouchi(Univ. Tokyo/Earth and Planetary Science) came to join this experiment. We build the equipment and checked its movement today.




2009年6月10日水曜日

Dr.Haruyama(ISAS/JAXA)

4月15日、セミナーの一環として春山純一さん(ISAS/JAXA)をお呼びして講演して頂きました。タイトルは「SELENE搭載地形カメラの観測成果と今後」です。春山さんは日本の月探査衛星かぐや(SELENE)に搭載している地形カメラ(TC)の主任研究者(PI)として活躍されており、杉田先生とは学生時代から親交があります。かぐやの運用には当研究室も関わっています。


We invited Dr.Jun'ichi Haruyama(ISAS/JAXA) as a presenter of our lab's seminar on 15th April. The title is " Observational accomplishments of the SELENE Terrain Camera(TC) and future schedule ". Dr.Haruyama is the principal investigator of the TC and he has good contacts with Dr.Sugita since their school days. Our laboratory also take part in the SELENE operation.




2009年6月3日水曜日

Dr. Olivier Barnouin

5月26日、Olivier Barnouin博士(ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究室主任)が私たちの研究室を訪問しました。LIBSの開発や衝突実験のような、現在進行中の研究プロジェクトについて議論するために来られました。Barnouin博士は2004〜2005年まで東大の助教授をしておられ、その時から研究の協力をしております。

Dr. Olivier Barnouin is a section chief of the Applied Physics Laboratories of Johns Hopkins University. He recently visited our laboratory in Kashiwa campus to discuss about our on-going research projects, such as LIBS development and cratering experiments. Dr. Barnouin was a visiting associate professor in University of Tokyo from 2004 through 2005.  Our research collaboration has continued since.